静止軌道上の「スパイ合戦」が激化、米中ロが宇宙空間で繰り広げる監視と追跡
地球から3万6000km上空、静止軌道(GEO)はもはや静かな場所ではありません。米国と中国に続き、ロシアも他国の衛星に接近してその性能や通信を監視する「プロウル(徘徊)」活動を本格化させていることが明らかになりました。かつては漆黒の闇に紛れていた衛星たちですが、高解像度の光学センサーやレーダー技術の進歩により、その一挙手一投足が筒抜けの状態となっています。
こうした「インスペクター衛星」と呼ばれる特殊な機体は、意図的にターゲットとなる衛星の至近距離まで移動し、詳細な写真撮影や信号の傍受を行っていると見られています。宇宙空間における透明性が高まる一方で、意図しない衝突や軍事的緊張の火種になるリスクも懸念されており、宇宙の安全保障は新たな局面を迎えています。